仲村比呂のブログ

Written by Nakamura Hiro

絵本を売るのは何と難しいのだろう。

 絵本が売れないと言われてはや数十年たちます。五味太郎さんや、高畠純さん、長新太さんの新刊でも1万部売れないと言わています。

 時々、書店でよく新刊を手にして読んでみると(最近、ビニールに入っているの書店が多いが)、とても面白い。よく出来ている(すみません、おこがましい言い方で)。 

 

 でも、なぜ、それでも売れないのか不思議になってきます。

 

 それは、売れる定番が決まっているからなのです。実は、毎年の売れ筋ランキングはほとんど変わっていません。

 

 はらぺこ青虫や、アンパンマン、うさこちゃんとうみ等々が、令和になった今でも、相変わらず売れ続けているのです。それは、お笑いの世界で、第七代が出てこようと、ビック3と言われる人が、未だ君臨し続けているのと同じ現象です。

 

 絵本がお笑いと少し違うのは、絵本の場合、買うのは親です。そして、当然自分が子供の頃面白かったと思ったり、聞いたことがあるような題名や、絵のものを選んで買い与えています。

 

 その場合、ほとんど内容まで吟味して、をしっかり読みこんで選んでいないでしょう。もちろん、それだけ古典と言われる絵本は素晴らしいとも言えるのですが、一度時代を超えていいと思ったものの価値は、なかなか落ちないということです。

 

 似た話は、カップ麺の世界でもあるといいます。いくら最新の技術を駆使して、本格的で、美味しいカップ麺の新製品を作っても、カップヌードルや、金ちゃんヌードル、ペヤングそーすやきそばの牙城を崩せないと、そして1年も立たずに市場から退場させられると。

 

 それだけ、定番は強いということでしょう。いくら絵本が売れないと言っても、50年かけて売れ続ければ、かなりの冊数になります。

 だったら、どうしたら牙城の一角を崩し、定番の仲間入りにするか?もちろん、いい作品を書くのは最低限の条件ですが、やはり宣伝をするしかないでしょう。

 

 最近では、えんとつ町のプペルを書かれた西野亮廣さんのやり方が参考になるでしょう。SNSを行使し、サロンまで作る(彼の回し者ではないですが)。

 ただ、あそこまでやらないと売れないのかと思う人もいるでしょう。しかし、そうまでしないと売れないのです。読んでくれないのです。

 

 周囲にいる才能ある絵本作家さんも、やれば必ず成果があるのにと思っても、やはり宣伝が苦手なのか、その一歩を踏み出そうとしません。どこか邪道だと思っている節もあります。

 

 しかし、分野が違えども、あの村上春樹さんもアメリカ進出に際して、サイン会や、売り込みなどの宣伝活動をしたと言います。

 

 ですからどんな分野でも才能ある人ほど、これからはもっともっと宣伝していって欲しいと思います。宣伝活動と創造する行為は一見すると真逆の価値だと思いますが、実はそれでワンセットなのです。

 

 いい宣伝活動は、いい創造に繋がると思います。そしていい創造はいい宣伝活動に。

 

 最近SNS世界でも、元コピーライティングをやっていた人がフォロワーを集めているように、宣伝のための文言も立派な創作であり、これからはそれらの力を含めたトータル力の勝負になってくると思います。

 絵本って一冊読むと続けて読みたくなる仲村でした。

 

 ではまた